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2023年09月30日発熱について Q&A

Q1.こどもの発熱の定義や測定の注意点は何でしょうか?

A.一般的にこどもの発熱は成人よりやや高めの37.5℃以上とされています
 医学的には38℃以上からが意味のある発熱で、37.5℃前後は微熱と言われています。
 
 測定する場所は一般には脇の下が多いです。
 一般的に行われている脇の下での体温測定の注意点として、
 
測定前の5~10分間は脇の下を密着させておき、
 直前に脇の下の汗を拭き取ってから測定する
と正確な体温測定ができると言われています



Q2.発熱の原因としてあげられるものは何でしょうか?

A.発熱の原因となる病気は
 ①感染症
 ②自己免疫疾患
 ③腫瘍

 などがあげられます。実際には発熱のほとんどは①の感染症が原因となります。
 その感染症でも
ほとんどがウイルス感染症である風邪です



Q3.発熱でみられる影響は何でしょうか?

A.発熱が生じることは悪いことばかりではありません。
 良いこと → 免疫の働きを高め、生体の防御力を高めます
          それによって、細菌やウイルスなどの増殖を抑えます。
 悪い影響 → 悪寒(寒気)、体力消耗、熱性けいれんが生じることもあります



Q4.家庭でできる対応は何でしょうか?

A.衣服はいつも通りで構いません。暑がる時は薄着にしてください

 本人が嫌がらなければ、首、脇の下、股の付け根などを
  冷やして熱を奪うようにしても構いません。
  冷却シートをおでこに貼る時は、ずれてしまうことにより
  鼻や口を塞いでしまうことがあるので注意が必要です。

 経口補水液
などの塩分や糖分を含む水分をこまめに摂らせるようにしましょう。

 食事は消化の良いものを与えましょう。
  具体的には炭水化物(おかゆやうどんなど)が良いでしょう。
  食べたくない場合は無理に食事をとらせず、塩分、糖分を含む水分を与えましょう

 発熱が38℃前後でも、いつも通り元気で、汗をかいて不快を感じている場合は入浴しても構いません




Q5.解熱剤(熱さまし)の使い方や注意点を教えて下さい。

A.生後6ヶ月以降は解熱剤が使用できます。

 使用の目安38.5℃以上で元気がない時(次回の使用まで6~8時間は空けるようにしてください)
         医師が指示した使用量を守って下さい

 注意点として解熱剤は病気そのものを直す薬ではありません。
  発熱による苦痛を緩和して、水分摂取などを行うために使用します。

  解熱剤使用による体温低下は1℃程度で、使用しても下がらないこともあります。
  下がらないからと言って、重篤な状態ではありませんので時間を開けずに解熱剤を再投与しないでください
  解熱剤の効果は3~6時間程度なので、体温は再び上昇します




Q6.発熱による注意点は何でしょうか?

A.大切なことは、「発熱の高さ=病気の重症度」ではないということです 
 前述のとおり発熱は体を守る反応なので、40℃前後の発熱であっても熱以外の症状がなく
 水分摂取、睡眠が保たれていれば、慌てる必要はありません

 こどもの「目力」は重要な観察点です
  呼びかけても視線が合わず物を追わない、手足の動きが乏しい状態は重症なサインといえます。




Q7.病院などの受診の目安は何でしょうか?

A.生後3か月未満の発熱は元気でも1度受診してください。

 発熱以外の症状が強い
 ・目力がない
 ・咳が多くて眠れない
 ・嘔吐して水分摂取ができない
 5日以上続く発熱の場合も受診の対象になります。
 



Q8.学校や幼稚園・保育園などの登園、登校の目安は何でしょうか?

A.朝熱が下がっても、午後になると再び熱が上がることはよくあります
 感染症がしっかり治らないまま登校、登園すると他のこどもに移してしまうことや新しい感染症にかかってしまうこともあります

 一般的には
24時間以上発熱がないこと、食欲が回復していることを目安に集団生活に復帰しましょう。
  また、インフルエンザや水痘など登校、登園の基準がある感染症はそれに従いましょう


 

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