診療時間:8:30~17:30 定休:日曜祝日
住所:〒028-3603 岩手県紫波郡矢巾町西徳田5地割2-4
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◆危機管理係から災害時研修についてお伝えします◆
当院では、定期的に災害時研修を行っております。
2024年1月23日『地震・停電時研修』を行いました。
冬場の17時頃、震度5の地震と停電、断水を想定し避難誘導のシュミレーションを行いました。
震度5とは、物に捕まらないと歩くことが難しい状況の地震です。
1、研修の目的:災害時のシュミレーションを実施し、流れを確認する。
年1回以上研修を行い、災害時に円滑に行動できるようにする。
2、研修の目標:・スタッフ全員は、患者様を安全に避難誘導出来るようにする
・蓄電池使用方法の確認
(事務:電子カルテの電源を蓄電池に切替え
看護師:冷蔵庫の電源を蓄電池に切替え)
3、研修の流れ: 震度5の地震発生後、停電
※強い本震が40秒
受付担当事務→まずは大きな声で地震発生を叫び、
身を守る行動をするようクリニック中に知らせる!!
『地震です!!』
『その場から動かないで下さい!!』
『頭を守って姿勢を低くして下さい!!』
(※他のスタッフも大きな声で復唱する)
※本震が収まる
会計担当事務→速やかにメイン電子カルテのシャットダウンを行い、
蓄電池をメインサーバー前に移動させ起動を行う。
フリー担当事務→ラジオで震度を確認し、患者様に震度をお伝え。
正面玄関の自動ドアを開放する。
患者様の質疑応答及び状況説明をする。
※トイレにいる方は処置室へ案内する。
診察室担当Ns→蓄電池の起動及び延長コード接続、冷蔵庫に繋ぐ。
フリーNs→ワクチンの保管している冷蔵庫へ保冷剤を入れる。
蓄電池を冷蔵庫につなげる。
事務長→処置室の確認、患者様へ状況説明をする。
院長→診察室の確認及び全体確認。
《研修後、スタッフの感想》
◯実際に震度5を想定し実施したことで不足しているもの(ヘルメット・ランタンなど)が分かった。
◯手の届くところに1つ懐中電灯orタッチしてすぐつくライトなどあれば良いかもしれない。
◯誘導する時に白衣のポケットにペンライトなどすぐ出せるもの常備しておくのも良いと思った。
◯動揺することなく、患者様に的確に声をかけ、誘導できるようになりたい。
◯とっさの時は声が出ない自分に気付けた。
研修後、地震停電断水時対策として、以下の物を用意致しました。
●蓄電池(電子カルテやワクチン保管用冷蔵庫の電源を確保し診察を継続する為)
●ランタン(非常灯の無い場所の明かりを確保する為)
●ラジオ付き懐中電灯(最新の情報収集の為)
●ヘルメット(避難誘導時に使用するため)
●非常用トイレ(断水時の使用のため)
●水(断水時、多用途に使用するため)

ヘルメットは机の下に収納し、揺れが始まり机下に避難するタイミングで手に取れるようにしています↓

地震の揺れを感じたら、テーブルや机の下等に入ったり、ざぶとん等手近なもので頭を覆ったりして、まずは自分の身の安全を図りましょう!
身を守ることを第1優先とし、患者様を安全に誘導し、本震が収まった後に停電の対応を行うのが現実的だと思いました。
ともあれ、診療時間内に災害が起きた際のシュミレーションを反復することで、スタッフ一同で患者様を安全に避難誘導できるようにしたいと思います。

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いつ起きるか全く予測がつかない地震。
岩手県防災保安協会さんのホームページに、家庭防災に役立つ情報が紹介されていましたので、抜粋し共有させて頂きます。
★ガラスシート★
窓や食器棚等は揺れで壊れてガラスが飛散する可能性があり、逃げ遅れの原因にもなります。
ガラス飛散防止フィルムが市販されているようですし、UVカットフィルムや結露防止フィルムも有効です。
★節水★
災害において断水も大問題です。風呂場の水は洗濯やトイレ等生活用水として、あるいは火災時の消火用水として有効です。
【※浴室事故防止のために浴室ドアにはチャイルドロック等設置する事をおすすめします。】
さらに、節水対策として食器の上にラップを引いて食事を摂ることにより食器洗いの水が節水できます。
★懐中電灯★
地震発生後の停電は町全体が停電となるため、異様な程の暗さになってしまいます。そういった状況下で行動しなければならないので懐中電灯は最優先の防災グッズと言って良いでしょう。
★非常食★
日頃からミネラル水や缶詰、レトルト食品等を1か月分位余分に買い置き、新旧を回転させて使用すれば、災害時に役立ちます。
★家具★
家具の転倒は地震の揺れ方向によって大きく左右されます。多くの方が家具でケガをします。L字型金具でネジ止めしておく必要があります。さらに対策の一つとして、タンス等の大きな家具を置く場合に、前方に2、3cm高くなるようにして全体を壁側へ傾斜させておく方法もあります。また、観音開きの食器棚は扉が開かないようにフックをつけましょう。
★冷蔵庫★
震災で家屋の倒壊を免れそこで生活できる場合は、冷蔵庫が備蓄庫になります。停電で保冷機能は失いますが、冬場であれば救援物資が届くようになるまでの2~3日間は日頃の内容物で食べつなぐように出来ます。
また、製氷室の氷は解かして飲料水として利用できます。できれば常時ミネラルウォーターなどを庫内でローテーションしながらストックしておくと役立ちます。
★非常用持ち出し袋★
非常用の持出袋を準備しているご家庭は多くなってきましたが、そのほとんどが押し入れや戸棚に保管しているようです。巨大地震は容赦なく家具を倒し、家を破壊します。せめて懐中電灯を手の届くところへ、非常用持出袋は家具が転倒しても取り出しやすいところに保管しましょう。
※首相官邸のホームページに
持出袋に入れたら良さそうな物が
リストアップされていたので添付します↓

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また、地震と併せて防災意識を持ちたいのが津波ですね。
国土交通省気象庁のホームページから引用します↓
津波の伝わる速さと高さ
津波は、海が深いほど速く伝わる性質があり、沖合いではジェット機に匹敵する速さで伝わります。逆に水深が浅くなるほど速度が遅くなるため、津波が陸地に近づくにつれ、減速した波の前方部に後方部が追いつくことで、波高が高くなります。
水深が浅いところで遅くなるといっても、人が走って逃げ切れるものではありません。津波から命を守るためには、津波が海岸にやってくるのを見てから避難を始めたのでは間に合わないのです。海岸付近で地震の揺れを感じたら、または、津波警報が発表されたら、実際に津波が見えなくても、速やかに避難しましょう。

いつどこで遭遇するか分からない災害。
今一度、防災について再確認しながら、大切な命を守りましょう。